燻製道楽

香りもうまみも最上級の燻製バーガー

鳥取県産二十世紀梨のチップで燻したサバを挟んだ、#燻製バーガー。天然酵母のもっちりバンズと一緒に頬張れば、柔らかな薫香とうまみが口いっぱいに広がります。ランチには燻製チーズや燻製ゆで卵も付き、燻製フルコースが楽しめます。

ナラタケ(ザーザ)

美しく光る菌糸を持つ「ザーザ」

 初夏から晩秋にかけて、倒木や腐朽(ふきゅう)木の周りに群生する「ナラタケ」。鳥取県では「ザーザ」と呼ばれ親しまれており、その由来は、刀のツバ「座(ザ)」に似た柄を持つことかららしい。 ナラタケは日本には少なくとも7種あ […]

笠智衆

小津安二郎の〝視線〟

 小津安二郎の映画くらいは見ておかないと美大生として格好がつかない。思えば小津映画に最初に触れた動機は、そんな不純なものだった。禁欲的な画面構成、単調で地味に思える脚本。当時の若い自分にとって、実際退屈に感じる部分も多か […]

vol12

逆境に耐え続ける力の根源

 水木さんは子どもの頃から、自他ともに認める「ズイボ(食いしん坊)」だった。長じても、おやつにまんじゅうを何個食べたとか、昼食に生牡蠣(がき)を何人前平らげたとか…食に関しての話題は日々、尽きなかった。  ところが、私も […]

vol10

パウロ讃歌を浴びた水木さん

 ラバウル(※1)のトライ族の村長トペトロが亡くなって3年後の1994年、水木さんは彼の葬儀のため、現地に渡る。その際、私も同行した。  トペトロは水木さんの命の恩人。戦時中、食物を運んでくれた現地の少年だった。だが到着 […]

vol9ぬりかべ

女性優位の社会こそ「楽園」

 水木さんは、ある取材で述べている(※1)。 「女性が元気なのは幸せな時代」「過去の誤りは、女性の意見が通らなかったから」  戦争中にラバウル(※2)で現地人の母系制社会を観察して、そう思ったのである。「戦争は男がする。 […]

vol8

猫は「幸福の観察者」

 水木さんのモットーは〝楽をして、のんびり暮らすこと〟。「あくせく働き、アタフタ死ぬのはつまらない」とよく言っていた。  ところが現実の水木さんは、日曜日も休まないほどの働きバチ。貧乏時代は「餓死しない」ため、有名になっ […]

vol7みずき

美しい貧乏などないっ!

 足かけ3年の水木さんの密着取材中に、水木さんから「私、怒ってます!」と聞いたのは一度だけだ。  1993年、作家の中野孝次さんの『清貧の思想』(草思社)がベストセラーになった年のこと。書店でたくさん平積みになっていた。 […]

vol11

奇人・変人が幸せな人生の手本

 水木さん特有の人物評価の基準に、「奇人・変人」ぶりというのがある。誰かと出会って、その人を評価する時の第一声が、「あの人、変わってます!」。「常識」をはみ出しているか否かが、とても重要なポイントらしい。  有名どころで […]

vol6

太平洋を挟んだ2人の〝ヒーロー〟

 1993年6月、水木さんと共に約10間の日程でアメリカ先住民(ネイティブ・アメリカン)の居留地巡りに出かけた際のこと。行く先々でなぜか同じ質問を受ける。  「あの人、イノウエ上院議員?」「ダニエル・イノウエさんなの?」 […]

3兄弟の極上ティータイム

 水木さんの本名は武(む)良(ら)茂。2歳ずつ違う3兄弟の次男坊である。  長く水木プロダクションのマネージャーを務めた弟の幸夫(ゆきお)さんは「武良三滴」の俳号を持つ俳人で、次の句がある。 『鴬(うぐいす)餅 四時の抹 […]

座敷わらし

「妖精」はヨーロッパの「妖怪」

 キリスト教の伝来以前、ヨーロッパ全土には、ケルト(※1)の文化が広がっていた。今日、「妖精」と呼ばれるものの多くは、そのケルトの神々を源流としている。例えばイングランドで有名な小人の妖精・ピクシー。緑色の服を着て、赤い […]